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BLACK SWAN

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6/26 ブロ友と一緒に地元で見てきました。


いや~面白かった。
でも、本当にイタイ映画です。
彼女の壊れて行く様がね。
奮発して画像二枚。どこか漫画的なポスターですね(笑)かっこいい~♪

バレエって私は習ったこともないけれど、一朝一夕では成しえないテクニックを見るだけでもわくわくしてしまいます。
続きはぽちり






この映画の主役ニナ。
まじめに練習を重ね、それなりの才能もあり、美しさもある。
次の作品「白鳥の湖」のプリマを切望しているが、演出家は黒鳥を既存の作品よりもずっと「官能的」にしたいと思っている。

その官能的要素を表現できなくて主人公ニナは葛藤するわけですが、
葛藤しながらだんだん壊れていくのよね。

この映画では「母とニナ」の関係がすごく比重が重いんですよ。
母もダンサーだったの。でも群舞までしか昇れなかった。
この母はバレエ経験者であるってことで娘には激しく干渉して育ててきたわけで、しかも「四羽の白鳥どまりの自分」をニナに超えてほしい気持ちと、それを超えてプリマになろうとしてる娘への嫉妬もある、というなんとも複雑な思いを抱いているのです。
純粋に娘を応援する、というのとは少し違うんですよね。
妊娠してバレエをやめなくてはいけなかったことを悔いている。それをニナが感じている。
そんな母に育てられたニナ。

生来 真面目な性格なんですよね。彼女。
その上に、母の呪縛、それに反抗もせずに生真面目に練習を重ねてきて、母の思いもずっしりと肩にのしかかっているし、生活もすべて管理されている。相当無理してきたのよね。
私は映画を見ながら思いました。
確かにバレエで一流を目指す・・・こういう特殊な狭い世界で生きて行くのは相当大変。
管理もいいけど、母親ってどこかで子を自由にさせないといけないってことをね。
愛情と思ったつもりでも、それが子の自立をはばむのよね。
でも、いつが潮時なのか・・・一応子育てをした私としても、それは後からわかることが多いように思う。

だからといってこの子がプリマをめざす以上は楽な生き方はできなかったと思う。
ニナが黒鳥の「官能的要素」をどう表現するのか?
「私に主役をください!」って彼女にはめずらしく演出家(振付師)に迫った彼女。
そう言ったはいいけどどうすれば官能的に踊れるのか???
ニナは悩む。悩む。悩む。

演出家や自分の役を狙っている同僚の彼女の行動に翻弄されながら彼女はだんだん妄想とリアルが交錯していく、その過程がけっこう目の離せない展開です。余裕もなく、自傷行為を繰り返し、それは母が止めようにももう止められなくてこの時点で「踊る楽しみ」ではなく、黒鳥という役の重みにつぶされそうになってしまう。

生真面目に遊びもせずにただただ一生懸命練習を重ねてきたタイプのバレリーナがすべて官能的な演技ができないのか?つまり、恋愛経験がたくさんあって男とのアレコレを経験しない限り官能的要素を表現できないのか?

いや~これは違いますよね。
ニナは生真面目だけじゃなく、多分自由な精神、想像力も欠如してたのよね。っていうか、ヨコシマな妄想力、想像力さえもイケナイこととして育てられてしまったのよね。
俳優だって経験だけじゃ、様々な役 演じることは無理ですから。
(つまり、ビョンホンは経験もあり、観察力もあり、たくさん本を読んで何かを感じ、その結果、自由な想像力、たくましい妄想力も育てて来たのね(笑))

彼女の背中の自傷行為・・・自分を否定している証拠。
これが何のサインなのか、ニナがきづかなかったら母が敏感に察知してあげてほしかったわ。
っていうか、察知していたけどこの世界で生きるなら、覚悟が必要だということで放置していたのか。

本編は同僚のエロい彼女と絡みながら、リアルだと思ったら妄想だったり、見てるこちらも「え?」「あれ?」のように翻弄されます。それがすごく面白い。

プリマとしてデユーする日、ニナはもう極限状態。白鳥の演技で失敗した彼女がぎりぎりでつかんだものは黒鳥の官能的要素、と言うより「何人たりとも私の黒鳥を邪魔させない!」というドロドロしたエゴイスティックな感情だったのでした。
「白鳥の湖」の中の善良なオデット(白鳥)とは真逆な悪魔の娘オディール(黒鳥)の持ち味そのものでした。

本当のバレエとは違い、映画だからこそ表現できるCGを使っての黒鳥への変貌を遂げるシーンは圧巻でした。
鳥肌立ちました。

ナタリーポートマンが全部を踊っているのかどうかよくわかりませんが、素人目では十分、十分プロフェッショナルなダンサーでした。

あ~ラスト!あれも妄想だったらよかったのに・・・(>_<)

面白かったです。
Commented by at 2011-07-16 20:48 x
> 俳優だって経験だけじゃ、様々な役 演じることは無理ですから。
> (つまり、ビョンホンは経験もあり、観察力もあり、たくさん本を読んで何かを感じ~)

結局、そこ↑にいくんですよね~ (b^-゜)
あ~ この麗しいコメント欄→
ステキ~~


Commented by juno0712 at 2011-07-18 11:51
☆桂さん~

そうでしょう?
そう思うんですよね。

この映画の主人公ニナが黒鳥という役を消化するために、想像したり妄想したりは必須だと思うんですが、本編では体で感じる快感に正直になれ、というような指導だったと思うわ。
とても面白かった映画でした。

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by juno0712 | 2011-07-16 18:27 | 映画・ドラマレビュー | Comments(2)